ももクロとの時代-2014年から10年目-

黄推しモノノフ と株

小説 幕が上がる

本広監督で映画化される
ももクロ主演映画の原作。


劇作家・演出家の平田オリザさんの、
初小説。


高校演劇の話。

最初に書いておくが、
僕は演劇を,
自らの意志で観たことが無い。
(TVの吉本新喜劇は別)

当然、高校演劇には、
今まで興味なし。

高校時代、この小説で描かれたような、
何かに一生懸命打ち込んだ記憶なし。

というか、
高校卒業後も、
この小説ほど何かに打ち込んだことは、

無い。

羨ましいな。
高橋部長以下、
演劇に打ち込んだ部員たちが。

今回の小説を読み終えて最初に思ったのが、
”続き”が読みたい。

さゆりが立ち上げた小さな劇団。
ガルル、
ユッコ、
中西さんを中心に少しづつ前に
歩んでいく姿。
そして、吉岡先生が客員女優で参加して、
その劇の『幕が上がる』ところまでの物語をだ。

演じるより、
演出することを選んだ高橋 さゆり。

彼女の一人称で進む話は、
その簡素な文体との相性とも良く、
高校生の素直さを強調する。

自分が好きな道を、
素直に信じて進む。

その姿が美しい。

高校演劇大会の勝ち抜きは、
変形トーナメントなんだね。

高校野球、サッカー、ラグビーは、
テレビで放送するし、
新聞でも大きく取り上げられるから
僕でも知っているし、
興味はある。

高校演劇部の人も、同じように、
全国大会を目指して頑張っていることを、
この小説で理解した。

全国大会目指し努力し、
そして、努力が実り全国大会に出ることが決まっても、
主体になった3年生は、全国大会(3年生卒業後の夏に開催)
には出れない。
そのことが、物語の最後のアクセントになっている。

残酷とまでは言えないけど、
可愛そうな面はあるね。

そしてこの小説は、
作者の演劇への考え方、
演出への考え方を
伝えたいという気持ちが滲み出ている。

それが、簡潔で、簡単な言葉で綴られている。

だから、演劇を知らない僕でさえ、
演出は、面白そうだ
とか、
演出をしてみたいとか
考えてしまう。

この本のノウハウがあればできそうと
勘違いするぐらい。
だから高校演劇に関してる人が読めば、
得るものが大きいんだと思う。

吉岡先生が高橋さんに言った言葉。
正確には、手紙に書いた言葉。
『私は、いつか、高橋さんの演出した舞台に立ちたいです。』
に僕は、心が揺れた。

それにしても、
しつこいぐらい書くけど、
本当に作者の平田さんは、
ももクロのことは、知らずにこの小説書いたんだよね。

特にさゆり、ユッコ、ガルルは、
夏菜子、玉ちゃん、高城さん、そのものだし。

明美ちゃんや中西さんも、
違和感が無いし。

楽しみだね。
映画。

5人の配役に違和感が無いというのは、
それだけで素直に映画に入り込めそうだ。

楽しみだね。
わび助。
映画で誰が演じて、
どのように5人と絡んでいるか。


そして最後は、玉ちゃん。
平田オリザさんにいる
ももクロメンバーの演技へのコメント。
平田オリザ|青年団公式ホームページ
玉ちゃんの演技が好きだって。

ももクロメンバーの中の、最後の覚醒者は、
玉ちゃんだと思ってる。全くの個人的思いですが。

よって、この映画で玉ちゃんが覚醒していたとしたら、
ももいろクおしローバーZは、
遂にどこまでも行ってしまう段階の
入口に到達したのかもしれない。

僕は、ももクロと玉ちゃんを推しているので、
褒めて褒めて、ももクロに夢を見続けます。