ももクロとの時代-2014年から10年目-

黄推しモノノフ と株

映画 すくってごらん 感想

不思議な映画

でもその不思議さが、心地よい。この映画は、こんな映画だよねって自然に思える。

新感覚ポップエンターテイメント

 

ファンタジーギャグ映画です。

爽やかで、儚げで幻想的な音楽映画。

 

最初金魚すくいの映画だと知った時に頭に浮かんだ映像が、目の前の映画館の大きなスクリーンに映し出されている。透明な水、赤い金魚、揺れる光。

 

そそて、映画館の音響で聞こえる出演者の歌声。でもこの映画は、ミュージカル映画ではない。

心の中の心情をつぶやき叫ぶのではなく、歌にのせて届ける。

 

香芝役の尾上松也さんの歌声がいいんだこれが。

 

この映画は、何も考えたらいけない。

道を曲がったら昼間から夜になっているとか、祭りが昼から夜に、夜から昼に移り変わるとか。そんなことは、どうでもいい。だって、怪しいのは夜でしょ!暗くなるから幻燈的なんでしょ。

全ても空っぽの体の中に、空っぽの頭の中に充満させたら、この映画に救われることになる。

 

ギャク映画なんだよな、その中にシリアスな雰囲気をちりばめて、ファンタジー要素を追加した作品。

 

尾上さんの、顔芸は必見。

顔全体の筋肉を使って、顔全体で表現する様は、ダイナミックと呼んでいいと思う。

その一方、生駒𠮷乃役の百田さんは、少し開いた唇と、目のかすかな動きだけで、

心の動きを表す静寂の顔芸。(顔芸と呼んでいいのか不明だが)

 

二人の顔の表情の表し方の違いを見るのも面白い。

 

そして百田さんの歌声。歌声も、儚いんだよ。

 

最後のエンドロールの流れる百田さんの歌声を聞いていると、

何故か感傷的になる。

natalie.mu

 

百田さん、この映画のために歌をものすごく頑張ったんだろうな。

そして、ピアノはそれ以上に頑張ったんだろうな。

 

作品時間が、90分程度なので、あっという間です。

テンポがいいです。流れる歌が、そのテンポをさらに上げてくれます。

 

王寺役の柿澤勇人さんも、爽やかさと人懐っこさと、無邪気さがよかった。

心がゆがんでいる香芝と対照的で。

 

二人の掛け合いが面白かった。

 

だから希望したい。

続編、シリーズ化。

 

王寺が金魚を売に各地に行き、その場所に毎回香芝が左遷で飛ばされて。

もうね、大枠は同じでいいのよ。往年の寅さんや、水戸黄門でいいのよ。

起承転結、毎回同じで。

町の風景は違って、ヒロインが違ってさえすればいいのよ。

 

そう思わせるほど、香芝と王寺のコンビが最高に、絵になっていて、もう一度このコンビを見たいと思わせる。

 

最後に、何故百田さんだったんだろいうと疑問みたいなものがあったけど。

わかった。

キング 宮本さんが、この映画に一枚かんでいたからだ。

 

そうなるとね、話が変わってきて、希望を言いたくなる。

この映画シリーズ化にして、毎回のヒロインは、ももクロからでどうでしょう?

いや、端的に言って僕は、玉井さんがスクリーンに出てくれればよい。

 

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