実は、初めて買ったレコードが、吉田拓郎(以降 拓ちゃん)『舞姫』だったりする。
ガキの頃だ。
程なく拓ちゃんは、アルバム『ローリング30』を出した。
名曲「外は白い雪の夜」が入ってるアルバムだ。でも、個人的には、「無題」が好きだったりする。そんなことはどうでもいい。
このアルバムは、拓ちゃんが30歳になったことで作られた。
ガキの僕は、30歳なんか永遠に来ないと思っていた。
でも、時間は無慈悲で、速度が速く。あっという間に、30代を飛び越えて。
30代から40代前半までは、忙しくて、音楽を意識的にじっくり聴く時間もなく、ただ、
つけっ放しのTVから流れる歌を聞いていた。
だから拓ちゃんに付いても、途中インターバルがあるんだ。
余裕ができて、拓ちゃんのライブに行きたい。
そう思えるようになった時には、前回のライブツアーは、一般で全滅。
DVDだけは、購入。
その時から、次回ライブツアーがあるときは、絶対ライブに行くと決めた。
それが、数カ月前何があっても、ライブに行くに変わる。
だって拓ちゃん。
今回のライブツアーが、最後になるかもしれないとバンドメンバーに伝えたと、自身の口から発せられたから。
だから今日は、意地で抽選をクリアし、月末くそ忙しいのに、年休を取り(明日机の上が仕事の山だ)、片道3時間近くかけて、いざ宇都宮。
今公演は、ツアー2日目なので、詳細な内容は置いておいて。
拓郎がそこにギターを抱えていて。
歌って、時には微笑み、ステップを踏み。
観客の拍手に両手を挙げて応え、
数回投げキッスをし、
永い(20秒弱)お辞儀をする。
ただそれだけで満足です。
ライブはやっぱりもうやらないみたいだけど、
音楽活動は続けると、
それを聞けただけで、来たかいがあった。
僕の、忙しくて、辛かった30代に、
背中を押してくれたのは、拓ちゃんだったから。